GALFER(ガルファー)とは
GALFERは、1952年創業のスペインのブレーキ関連メーカーです。
オートバイや自転車向けのブレーキシステム用部品、ブレーキパッドなどの摩擦材を製造しているメーカーで、公式サイトでもモーターサイクルと自転車分野向けのブレーキシステム部品メーカーとして紹介されています。
つまり、ブレーキパーツに特化したブランドということです。
ロードバイク用として見ると、GALFERは主にディスクローターやブレーキパッドのブランドとして考えると分かりやすいと思います。
GALFERのディスク、ブレーキパッド、ブレーキラインは、スペイン・バルセロナ近郊の自社工場で設計・製造されています。
つまり、単にロゴを入れた外注パーツというより、ブレーキ部品を自社で開発・製造しているメーカーという見方ができます。
製品開発では、R&D部門から始まり、材料開発、化学的・物理的な試験、実車テスト、製造工程の設計、品質確認という流れが公式に説明されています。
こうした背景を見ると、GALFERは「ちょっと変わった見た目のローター」というより、ブレーキ部品メーカーが作るローターと考えたほうが自然です。
GALFERのディスクローターについて
GALFERの自転車用ディスクローターは、高炭素ステンレス鋼からレーザーカットされています。
また、純正ローターから交換する際に、基本的には追加の加工や改造を必要としない交換用ローターとして案内されています。
公式ページでは、GALFERのローターについて、以下のような特徴が挙げられています。
- スペイン製です。
- 防錆処理が施されています。
- 軽量性が特徴とされています。
- ノイズや振動を抑えることが特徴とされています。
- ロード、グラベル、MTBなど、用途別のラインナップがあります。
特にロード・グラベル向けローターについては、軽量性、ブレーキのコントロール性、放熱性が特徴として紹介されています。
GALFER Disc Wave Rotorを見る
ここからは、実際にGALFERのDisc Wave Rotorを見ていきます。
Disc Wave Rotorという名前の通り、まず特徴的なのはローター外周部のウェーブ形状です。
また、制動面には複数のベンチレーションホールが配置されており、さらにローター本体は一枚のステンレス鋼から作られています。
それぞれの部分を見ていくと、単に見た目を変えたローターではなく、ブレーキローターとしての機能を考えた構造であることが分かります。

外周部のウェーブ形状
まず特徴的なのは、外周部のウェーブ形状です。
一般的にこのような形状は、ブレーキパッドとの当たり方に変化を持たせ、摩耗粉や汚れを逃がしやすくする狙いがあると考えられます。
また、外周形状に変化を持たせることで、放熱性や軽量化、ブレーキタッチにも影響します。
もちろん形状だけで性能が決まるわけではありませんが、単なる見た目ではなく、制動時の当たり方や熱の逃がし方まで考えられた形状と見るのが自然です。
制動面のベンチレーションホール
次に、制動面に開けられたベンチレーションホールです。
この穴は、単なる肉抜きではありません。
一般的には、ブレーキング時に発生する熱を逃がしやすくすること、パッドの摩耗粉や汚れを排出しやすくすること、雨天時に水膜を切りやすくすることなどを目的としています。
また、穴のエッジによってパッド表面を整えやすくする、いわゆるパッドクリーニング効果も考えられます。
ただし、穴が多ければ良いという単純な話ではありません。
穴を増やせば軽量化や排出性には有利になりますが、そのぶん制動面積、熱容量、剛性とのバランスも重要になります。
一枚のステンレス鋼から作られていること
GalferのDisc Wave Rotorは、一枚のステンレス鋼から作られています。
SHIMANOの一部ローターのように、ステンレスとアルミを組み合わせたサンドイッチ構造ではなく、一枚物のステンレスローターという構造です。
サンドイッチ構造は、放熱性や軽量化の面でメリットがあります。
一方で、異なる素材の組み合わせや厚みの違いで、熱の入り方や使用状況によっては反りが出ることがあります。
その点、一枚物のステンレスローターは構造がシンプルです。
素材の組み合わせによる熱膨張差が少ないため、サンドイッチ構造と比べると反りが出にくい方向の設計と考えられます。
もちろん、一枚物がすべてにおいて優れているという話ではありません。
ただ、ロードバイク用のディスクローターとして考えると、軽さ、剛性、シンプルさ、反りにくさのバランスが取りやすい構造だと思います。
実測重量について
続いて実測重量です。
今回測定したGalfer Disc Wave Rotorの重量は、以下の通りでした。

- 160mm:95g
- 140mm:77g
かなり軽量なディスクローターです。
ちなみに、SHIMANOのDURA-ACEグレードのディスクローターであるRT-CL900は、カタログ重量で140mmが97g、160mmが114gです。
比較すると、Galfer Disc Wave Rotorがかなり軽量であることが分かると思います。
ローター径や仕様によって重量は変わりますが、実際に手に取った印象としてもかなり軽く、ホイールに装着した状態でも軽さを感じます。
もちろん、ブレーキローターは軽ければ何でも良い部品ではありません。
制動力、放熱性、反りにくさ、パッドとの相性、ブレーキタッチなども重要です。
ただし、ロードバイクではローターも回転部分の部品です。
そのため、純正ローターから交換した際に、軽量化のメリットが出やすい部分でもあります。
軽さだけで選ぶのではなく、ブレーキとして安心して使えることを前提に選ぶべき部品です。
交換作業について
ディスクローターを交換する際は、単純に古いローターを外して新しいローターを取り付ければ終わり、というわけではありません。
特に摩耗したディスクローターから新品のディスクローターへ交換する場合は、基本的にキャリパー、主にピストン周りを清掃してから交換することをおすすめいたします。
キャリパー周辺やピストン部分にはブレーキダストや汚れが蓄積していることがあります。
新品ローターへ交換時に汚れたままのピストンを押し戻すことはあまり好ましいことではありません。
また、ディスクローター交換後は、キャリパーのセンター出しが必要になる場合もあります。
ローターの厚みや振れ、取り付け位置のわずかな違いによって、交換前は擦っていなかったブレーキが、交換後に軽く擦ることもあります。
そのため、ローター交換時にはキャリパー位置の確認もあわせて行うのが安心です。

ブレーキパッドとの組み合わせについて
Galferのディスクローターは、セミメタル以上のブレーキパッドとの組み合わせが推奨されています。
そのため、ローター交換時にはブレーキパッドもあわせて交換することをおすすめいたします。
FF-Cycleでは、Vesrahのセミメタルブレーキパッドを在庫しておりますので、Galferのローターとあわせた交換も可能です。
新品ローターに摩耗したパッドをそのまま使用すると、当たりが出にくかったり、ブレーキフィーリングが安定しにくかったりする場合があります。
せっかくローターを交換するのであれば、パッドも適切なものにして、きちんと当たりを出すことが大切です。
交換後の慣らし運転について
ディスクローターとブレーキパッドを交換した後は、慣らし運転が必要です。
新品のローターとパッドは、取り付け直後から本来の制動力が完全に出るわけではありません。
適切に当たりを出すことで、ブレーキフィーリングや制動力が安定しやすくなります。
FF-Cycleでは、交換作業後に慣らし運転の方法も含めてご案内させていただきます。
まとめ
ヒルクライムシーズン到来です。
ヒルクライム用の機材では、どうしても「軽さ」が重視されます。
しかし、ディスクローターは軽ければ何でも良いという部品ではありません。
中には軽量性を重視するあまり、制動力や耐久性に不安を感じる製品もあります。
その点、Galfer Disc Wave Rotorは、軽量でありながらブレーキローターとしての機能もしっかり考えられた製品です。
上りで軽さを感じられることはもちろん大切ですが、ヒルクライムでは下りもあります。
軽量化だけでなく、下りを安心して走れるブレーキ性能も非常に重要です。
その意味でも、GALFER Disc Wave Rotorは、来る富士ヒルクライムをはじめ、レースだけではなく、山岳系の各種ライドイベントにもおすすめできる逸品です。
FF-Cycleでは、Galferのディスクローター、ブレーキパッドを取り扱っております。
交換をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。


