GOODYEARから、ロード用ハイエンドタイヤの新型モデルが発表されました。
今回登場するのは、
Eagle F1 SuperSport RS
Eagle F1 RS
の2種類です。
SuperSport RSはチューブレスレディのみ、F1 RSはチューブレスレディに加えて、クリンチャーモデルも用意されています。
国内到着は、現時点では7月末頃を予定しております。
価格は、チューブレスレディモデルで下記のとおりです。
Eagle F1 SuperSport RS TLR:税込14,300円
Eagle F1 RS TLR:税込13,200円
現在でも私自身、フロントタイヤに前作にあたるSuperSport Rを使用しており、以前、当店ブログでもインプレ記事を書きました。
実際に使用している印象としては、よく転がり、グリップ感も分かりやすく、とにかくしなやかさが際立つタイヤです。ウエット路面でも無理に攻めるわけではありませんが、ドライ時との差が少なく、グリップ感や接地感に不安が少ない点はかなり好印象です。
前回のインプレでも、1000km使用後の状態として、フロントはほぼ減っておらず、リアはある程度摩耗が進んでいたこと、また傷に対してはかなり強い印象だったことを書いています。。
個人的にも、Eagle F1 SuperSport Rはかなり好きなタイヤです。
ただし、弱点がないわけではありません。
前作のSuperSport Rは、トレッド表面に傷は入りにくい印象があります。小石を踏んだらすぐにザクザク切れていくようなタイヤではなく、軽量なレースタイヤとしてはかなり表面が強いと感じています。
一方で、トレッドそのものが厚いタイヤではありません。
BRRの実測データでも、前作Eagle F1 SuperSport R TLC 28のセンター部総厚は1.6mmとされており、Eagle F1 R TLC 28の2.4mmよりもかなり薄い数値です。
つまり、表面の傷には強いですが、物理的な厚みで異物を受け止めるタイプのタイヤではありません。
ここはSuperSport Rの特徴であり、弱点でもあると思います。
それでも私は、雨の日も含めてフロントでは日常的に使っています。(ΦωΦ)フフフ…
リアに使うと摩耗や耐パンク面で少し気を使いますが、フロントであれば摩耗も少なく、グリップも良く、しなやかで、かなり実用的です。いわゆる完全なTT専用タイヤのような割り切り感ではなく、決戦用タイヤでありながら、実走でも扱いやすいタイヤだと感じています。
今回の新型は、この前作SuperSport Rの流れを受け継ぎながら、さらに進化したモデルと考えて良さそうです。
Eagle F1 SuperSport RSは最速モデル
まず、最速モデルのEagle F1 SuperSport RSです。
メーカーの説明では、Eagle F1 SuperSport RSはGOODYEARのロードタイヤの中で最も軽量なモデルであり、ロードレース、タイムトライアル、トライアスロンなど、レース当日の最高性能を狙ったタイヤとされています。
前作Eagle F1 SuperSport Rと比べて、72psi時の転がり抵抗を15%低減、数値としては1.5W低減したとされています。さらに、ウェットグリップは10%向上、耐パンク性能も47%向上とされています。
重量はチューブレスレディで、国内展開は下記の2種類です。
700×28C:260g
700×30C:275g
前作SuperSport Rの時点ですでに軽量なタイヤでしたので、新型SuperSport RSは重量は同様で据え置きですが、転がり抵抗、グリップ、耐パンク性、構造面を改善したモデルと見るのが良さそうです。
個人的に一番期待しているのはここです。
前作SuperSport Rの良さは、単純な軽さや転がり抵抗だけではありませんでした。実走でのしなやかさ、グリップ感、路面への追従性が非常に良かったのです。新型SuperSport RSが、そのしなやかさを残したまま、さらに転がり抵抗を下げているのであれば、かなり楽しみなタイヤです。
私自身も導入する予定です。
前作SuperSport Rも、リアでは摩耗や耐久性に少し気を使う部分がありましたが、フロントでは非常に好印象でした。新型SuperSport RSも、まずはフロントに入れる決戦用タイヤとしてかなり期待しています。
Eagle F1 RS
次に、Eagle F1 RS、むしろ多くの人にとって本命かもしれません。
こちらはSuperSport RSのような完全な最速決戦用というより、オールラウンドなロードレースタイヤという位置付けです。
メーカー説明では、Eagle F1 RSは前作Eagle F1 Rと比べて、72psi時の転がり抵抗を32%低減、数値としては4.8W低減したとされています。さらに、ウェットグリップ5%向上、耐パンク性能35%向上、重量10%低減とされています。
重量はチューブレスレディで、国内展開では3種類で下記のとおりです。
700×28C:290g
700×30C:305g
700×32C:330g
前作のEagle F1 Rは、28Cで300g台前半、30Cでは330g前後のタイヤでした。重量だけを見ると、他社のハイエンドレースタイヤと比べて少し重さを感じるモデルだったと思います。
しかし新型Eagle F1 RSでは、28Cで290g、30Cで305gまで軽くなりました。この重量は競合他社のタイヤとほぼ同様の重量です。
このぐらいの重量になってくると、重量を理由に選択肢から外す必要はほとんどなくなります。むしろ、R:Shieldという耐パンクベルトを備えながらこの重量であれば、かなり現実的なレースタイヤです。
BRRのデータに当てはめてみる
まだ新型Eagle F1 SuperSport RSとEagle F1 RSは、BRRで実測されたデータではありません。
そのため、ここから先はあくまでも前作のBRR実測値に、メーカー公称の改善幅を当てはめた推定です。
BRRでは、前作Eagle F1 R TLC 28は72psiで14.7W、前作Eagle F1 SuperSport R TLC 28は72psiで10.2Wとされています。BRRのこの条件は、1本あたり29km/h、荷重42.5kg、28〜30mm幅タイヤではHigh Pressureが72psiです。
ここにメーカー公称値を当てはめると、
Eagle F1 SuperSport RS
前作SuperSport R 10.2W − 1.5W = 約8.7W
Eagle F1 RS
前作Eagle F1 R 14.7W − 4.8W = 約9.9W
となります。
Eagle F1 SuperSport RSの約8.7Wという推定値は、完全に決戦用タイヤでありTT用タイヤの領域に食い込む数値です。
一方で、Eagle F1 RSの約9.9Wという推定値も、かなり優秀です。
前作Eagle F1 Rは、SuperSport Rと比べると転がり抵抗の面では明確な差がありました。しかし新型F1 RSは、メーカー公称値ベースでは、前作SuperSport Rに近いところまで来る計算になります。
しかも、Eagle F1 RSにはR:Shieldの耐パンクベルトが入っています。GOODYEARはこのR:Shieldについて、タイヤのしなやかさを保ちながら耐パンク性を高めるためのアンダートレッドベルトと説明しています。
つまり、新型Eagle F1 RSは、ただの普段使いタイヤではありません。
転がり抵抗が大きく改善され、重量も軽くなり、耐パンク性も考慮されている。そう考えると、普段の速い練習からイベント、レースまで、かなり幅広く使えるタイヤになっている可能性があります。
今回の2モデルの中で、最速を狙うならSuperSport RS。
しかし、多くの方にとって使いやすい本命はEagle F1 RSかもしれません。
新型で採用された構造とコンパウンド
今回の新型2モデルでは、共通して新しい技術が採用されています。
まず、Power Tensileと呼ばれる新しいポリアミドケーシング素材。
そして、UUHP Compound。
さらに、Advanced Profile構造です。
UUHP Compoundは、GOODYEARの説明では高表面積シリカを用いた新しいコンパウンドで、グリップ、スピード、耐久性を狙ったものとされています。動的な負荷がかかった際の内部エネルギーロスと発熱を抑えることで、転がり抵抗を下げながら、ウェット・ドライでのトラクション向上を狙っているとされています。
個人的に面白いと思うのは、Advanced Profileです。
これは単純にトレッドパターンを変えた、という話ではありません。接地面付近に従来のようなケーシングの重なりを作らない二層ケーシング構造、補強されたショルダー、広めのトレッドプロファイルを組み合わせた構造です。
GOODYEARは、接地面付近のケーシング重なりをなくすことで、トレッドがより効率よく変形し、局所的な硬さや内部エネルギーロスを減らすと説明しています。また、ショルダーを補強することで横方向の支持性を高め、広めのトレッドプロファイルによってセンターからサイドウォールへの移行を滑らかにし、現代的なワイドリムにも適合しやすくしているとされています。
簡単に言えば、タイヤが潰れて戻るときの無駄を減らしながら、コーナリング時の支えやワイドリムでの形状も考えた構造、ということだと思います。
ただゴムを柔らかくしただけ、薄くしただけではなく、タイヤ全体の変形のさせ方を見直しているところが今回の進化点です。
SuperSport RSとF1 RS、どちらを選ぶべきか
今回の2モデルは、かなり分かりやすく棲み分けができそうです。
Eagle F1 SuperSport RSは、純粋な速さを求める決戦用タイヤです。
レース、タイムトライアル、ヒルクライム、サーキットレースなど、とにかく速さを優先したい場合に向いていると思います。
前作SuperSport Rを使ってみて、特にフロントでは不満がほとんどありませんでした。むしろ、しなやかで、グリップ感も分かりやすく、決戦用でありながら実走での扱いやすさも感じるタイヤでした。
新型SuperSport RSがその良さを残したまま、さらに転がり抵抗を下げているのであれば、かなり魅力的です。
一方で、Eagle F1 RSは、速さだけでなく、耐パンク性や重量、耐久性のバランスも重視したい方向けです。
新型では前作よりもかなり軽くなり、メーカー公称値ベースでは転がり抵抗も大きく改善されています。28Cで290g、30Cで305gという重量で、R:Shieldの耐パンクベルトが入り、推定転がり抵抗もかなり良いところまで来ているのであれば、これは十分にレースタイヤとして選択肢に入ってきます。
普段練習、イベントでも、レースにもそのまま出たいが、あまりに割り切った決戦用タイヤは少し不安。
そういう方には、Eagle F1 RSのほうが合う可能性があります。
私はフロント SuperSport RS 28c、リア F1 RS 30cで行こうと考えております。
まとめ
GOODYEARの新型ロードタイヤ、Eagle F1 SuperSport RSとEagle F1 RS。
前作SuperSport Rを実際に使ってきた立場から見ても、今回の新型はかなり楽しみです。
SuperSport RSは、前作のしなやかさや扱いやすさを残したまま、さらに速くなっているのか。
F1 RSは、軽量化と転がり抵抗低減によって、どこまでレースタイヤとして使える存在になったのか。
特にEagle F1 RSは、今回の進化によってかなり評価が変わるかもしれません。
最速を狙うなら、Eagle F1 SuperSport RS。
速さ、軽さ、耐パンク性のバランスを求めるなら、Eagle F1 RS。
そんな選び方になりそうです。
国内到着は、現時点では7月末頃の予定です。
FF-Cycleでもご予約可能ですので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。


